6月7日の甲子園は汗ばむような五月晴れだった。近畿地方の梅雨入りは平年6月6日と言われる。今年はまだ気配がなく、だいぶ遅れているようだ。昨年の梅雨入り宣言は5月末だった。

グラウンド脇に1歩足を踏み入れると、いつものように青々とした芝生が目に飛び込んでくる。日に日に青さが濃くなっているようにも見える。ある程度の青さをキープするには熟練の技が必要になる。

甲子園の芝は冬用の芝と夏芝を掛け合わせている。これからは夏芝が主役になっていくが、まだ冬芝も健在。スムーズにシフトさせるために、5月中旬に冬芝を間引く作業を行った。髪の毛をすくように減らすことで、夏芝が成長しやすくなる。今はダブルで表に出ている状態のためまだ青さを保てているが、冬芝が枯れていく今後の調整が、腕の見せどころとなる。

阪神園芸の金沢健児さんは外野の芝生を眺めながら「まだまだこれからやね。気温が上がれば、冬用の芝生が暑さでやられるから。冬芝が完全になくなると1回、色は悪くなる」と説明した。

チームが甲子園を離れる10日からの1週間でまた手入れを行う。さらに気温が上昇し、梅雨でたっぷりと水分が供給されれば、7月下旬には夏芝がピークを迎える。高校球児の祭典・夏の甲子園でいつも鮮やかな芝生に感動するのは、そういった背景があった。

8月1日に甲子園は開場100周年を迎える。その節目に合わせて、今年は7月30日~8月1日に伝統の巨人戦が組まれている。まだまだ先と思っていたが、もう2カ月を切った。そこには、どんなきれいな景色が広がっているのか。そしてそのころに阪神のチーム状況は…。

「芝のように」と言ったら強引だが、阪神も選手を入れ替えながら、もがいてきた。6月7日からは佐藤輝が久しぶりに1軍に帰ってきた。シーズン終了まで青々と活躍する夏芝のごとく、力強いプレーを期待したい。【阪神担当=柏原誠】

阪神対西武 リリーフカーで場内1周する前川(右)と伊藤将(撮影・加藤哉)
阪神対西武 リリーフカーで場内1周する前川(右)と伊藤将(撮影・加藤哉)