<ソフトバンク2-3日本ハム>◇17日◇みずほペイペイドーム
ドーム球場を美しく「中秋の名月」が照らしていた。9回裏、一打出れば試合を引き戻せたが、スタンドからむなしくため息が漏れた。ソフトバンクが2位日本ハムに逆転負け。4年ぶり優勝へ王手をかけられなかった。仙台~大阪と続いたロードで6連勝。4連敗後の連勝街道(7連勝)で勢いに乗って本拠地に戻ってきたが惜敗。「お疲れさん、惜しかったね」。試合終了とほぼ同時にネット裏の球団室から姿を見せた王球団会長もちょっぴり悔しげだった。
初回に栗原の適時打で先手を取ったが、2回以降は打線が沈黙。ようやく8回に再び栗原の犠飛で1点差に詰め寄ったものの、あと1本が出なかった。「昨日(16日のオリックス戦)も1点だからね。投手は頑張っているんだけどね」。白星は積み重ねたとはいえ、打撃陣は本来の姿ではない。王会長も少しばかり欲求不満の様子だった。地元福岡で一気に王手をかけてゴールを切りたいところだったが、足踏みとなった。それでも、最短Vは20日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)。さらに楽天2連戦も本拠地で続くだけに、地元福岡でしっかり4年ぶりVを決めてくれるはずだ。
「広い宇宙でただ1人だけなんだと最高の気分だった」。99年王ダイエーが初優勝を決めたとき、4度宙を舞った王監督は、そう言った。両手を広げ、律義に選手たちの手の中に身を委ねた姿は忘れられない。歓喜の輪の中で「世界の王」を胴上げした主砲小久保が、今度は同じドーム球場でホークス監督として舞う。
少しばかりフライング気味の話になってしまったが、律義に美しく舞うのだろう。その瞬間が、何とも待ち遠しい。【ソフトバンク担当=佐竹英治】




