袋井商が延長14回の死闘を制して、清流館にサヨナラ勝ちした。試合を決めた殊勲の一打を放ったのは4番中村優太捕手(3年)。清流館のエース久保田一紀(3年)の「もう握力がなく、スライダーが変化しなかった」という174球目をうまく左翼線に運び、試合を決めた。中村優は「打ったのは外角のストレート。みんなの気持ちが伝わったと思う」とホッとした表情を見せた。

 袋井商の先発黒田脩人(2年)は4回まで2本の内野安打に抑えるも、肩に不安があり途中降板。リリーフした中村修(3年)が見事に10回を投げ抜いた。戸塚和也監督(42)は「中村がよく投げてくれた。9回も主将の一打で追いついた。スタミナが消耗する中よく粘ってくれた」と選手をたたえた。【竹村章】