横浜創学館の最速149キロ右腕、山岸翠(あきら)投手(3年)が、9回を124球、6安打12奪三振3失点で完投。打っては先制適時打を含む2安打1打点と投打に活躍し、チームを準々決勝進出に導いた。

9回2死二塁、最後の打者を得意の直球で空振り三振に仕留めると、力強いガッツポーズを繰り出した。「その前(8回)に打たれたのが変化球。やっぱり逃げに入ってはダメだと思ったので向かっていく気持ちで。耐えるピッチングが続いたのですが、8回同点に追い付かれても、追いつかれたままでいけたのがよかったです」と振りかえった。阪神青柳やDeNA平良、巨人戸郷らを参考に磨いたというサイド気味のスリークオーターから繰り出すキレのいい直球を武器に、最後まで粘り強い投球で勝利をたぐり寄せた。

打撃でも存在感を見せる右腕は「9番ではなく6番で置いてもらえているので。やっぱりバッティングでも少なからず、チームに貢献できればなと思います」とキッパリ。次戦に向けて「中1日ですけど、いい状態に持っていって、今日以上のピッチングが出来るように」とさらなる力投を誓った。【鈴木正章】