松商学園(長野)エース加藤高慎投手(3年)は7回2失点の力投及ばず、初戦敗退を喫した。

「先制点を取られて相手に流れを渡してしまった。負けた悔しい思いは2年生たちに託します」と涙はなかった。

雨で試合が流れなければ、前日11日が18歳のバースデー登板の予定だった。「ホテルの方々と仲間がバウムクーヘンのデコレーションケーキを作ってくれて、みんなが祝ってくれて」と感謝した。2回の第1打席に立つ際には一塁側アルプスからバースデーソングが流れ、期待に応えるピッチングをと全力で腕を振った。「序盤はうまくいきませんでしたが、4回以降は立ち直って、自分の中でできるパフォーマンスは出せた」と悔いなく甲子園を去った。

南アルプスと中央アルプスに囲まれた長野・南箕輪村で生まれ育ち、自然豊かな山深い土地を利用して、小中学生の頃は父の嘉人さんと一緒にロードワークすることが日課だった。鍛え上げた丈夫な足腰を武器に、松商学園に進学。入学前に家族で立てた「入部したからには1番をつける」目標を3年春にかなえたが、甲子園1勝は遠かった。大学には進学せず、県内の企業に就職予定。「支えてくれた人たちのおかげで、ここまでこれました」。胸を張って、長野に帰る。【平山連】

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