<高校野球青森大会:松風塾9-8柏木農>◇11日◇1回戦

 部員12人の松風塾が柏木農を9-8で破り、出場7年目で念願の初勝利を飾った。7回に同点に追いつき、8回に2番高橋慈(3年)の中前打で勝ち越した。完投のエース有賀万穂(3年)が反撃を断ち切った。

 最後の打者を遊ゴロに打ち取り、有賀と菊池公仁捕手(3年)が飛びつくように抱き合った。ナインが駆け寄り、ガッツポーズと雄たけびと笑顔。ホームに整列し校歌を歌うときは、うれし涙の泣き顔になった。応援席は総立ちだ。

 「最後まであきらめず、よく戦った」。兼松力監督(38)はナインをたたえた。一進一退の激戦に「勝負は終盤になる」と予想していた。外野手は守備位置を工夫して長打を食い止め、菊池は二盗を2度刺すなど、相手の猛攻をしのぎ、勝機を待った。

 成田永生外野手(3年)も、7回に同点二塁打を放つなど、4人の3年生がチームを引っ張った。主将の菊池は9回表2死、あと1人の時点でマウンドにナインを集め、気合を入れた。「今までの猛練習の成果が出た。最高です」。

 有賀は178球を投げ切った。松風塾が初出場した02年は、初戦で青森山田に0-10でコールド負けしたが、同・渋谷良弥監督(60)が「ひたむき野球」と松風塾をたたえた。有賀はその記事を新聞で読み「それをやりたくて入った。ひたむきにやってきたから今日勝てた」。12人の選手と女子マネ3人、15人で松風塾の歴史をつくった。【北村宏平】