越えなければならない壁がある。広島堂林翔太内野手(24)が勝負の1年を迎える。右肩下がりはもうごめんだ。三塁レギュラー奪取しか見えていない。

 かつては「持ってる男」と言われた堂林も、15年は33試合の出場にとどまった。オープン戦で2軍降格し、開幕1軍も漏れた。「結果も出なかったし、自分が悪い」。2軍暮らしが続く苦しいシーズンとなった。1軍で残った成績はいずれも過去最低。打率2割6分1厘、本塁打ゼロだった。

 秋季キャンプでは石井琢朗打撃コーチとフォーム改造に取り組んだ。バットを胸の前に構える神主打法だ。現在は足を上げるなど改良も進んでいる。「思ったよりいいし、いい方向に進んでいると思います」と手応えを口にする。

 強力なライバルも蹴散らさなければならない。球団はエクトル・ルナ内野手(35)を獲得。「吸収出来るところはしたい。ただ、ライバルなので負けません。相当大きな壁ですけど、越えなきゃいけない。結果で示していきたい」。やるしかない。