オリックスは西村徳文監督の体を張った怒りの抗議にナインが奮起するも、5時間18分の激戦の末、最後に力尽きた。3点ビハインドの7回だった。2死から西野が酒居から右足に死球を受けた直後、西村監督がベンチを出て捕手の柿沼に詰め寄った。両軍ベンチが本塁付近に入り乱れた。

指揮官の怒りに刺激されたのか、終盤に打線が爆発した。8回1死二塁でこの日今季初めて1番に座った宗が反撃ののろしをあげる1号2ラン。連打で1死一、三塁から途中出場の中川が19打席ぶりの適時打となる同点打を放ち、3点差を追い上げ、試合を振り出しに戻した。

その直後に再び不穏な雰囲気が漂った。2死一、二塁からまたも西野が東條から2打席連続の死球を受け、再び両軍が入り乱れる事態となり、警告試合が宣告された。5回先頭の吉田正がボルシンガーから死球を受けたのも含めてこの日3死球に西村監督は「あんまり語りたくない。ちょっと当てられすぎではないかという感じだった」と厳しい表情。最後は押し出しサヨナラ負けでカード負け越し。借金は再び2桁の「10」に逆戻りとなった。【古財稜明】