ソフトバンク岩崎翔投手(30)が、背水の覚悟で秋季宮崎キャンプに臨んでいる。17年に72試合登板、46ホールドポイントで最優秀中継ぎのタイトルを獲得した右腕はここ2年、右肘の故障で結果が残せていない。

キャンプ第2クール2日目の7日、「ダメだったら最後くらいのつもりで」と来季復活へ強い決意を明かした。

この日はブルペンで捕手を立たせたまま投球。見守った工藤監督から時折アドバイスも受けながら、1球1球確かめるように投げた。「投げる方はスッキリしてから自主トレに向かっていきたい」。このキャンプではトレーニングや投げ込みに時間をかけ、冬までに納得のいくボールやフォームを仕上げるつもりだ。

昨年は4月上旬に離脱。初めて右肘にメスを入れて9月に2軍戦で復帰したが、シーズン中の1軍復帰はかなわず、オフに再手術した。今季は8月に初昇格したが状態が上がらず2試合で降格。「やばいなと思っていた。サイドスローにしようかなと思ったくらい」。肘の痛みはなくなっても、戻らない感覚に苦しんだ。

この2年で年下の森が守護神になり、ルーキー甲斐野ら若手も台頭した。「自分のポジションがなくなるイコール、ユニホームを着られなくなるということ。そんなに待ってくれる世界ではない。やる以上はいいところで投げたいと思うのがピッチャー。自分が思い描いているボールが投げられれば、そこにいる人たちと勝負できると思う」。悲壮感いっぱい。、8回の男へ返り咲きを目指す。【山本大地】