新キャプテンが日本一へ“大号令”だ。日本ハム西川遥輝外野手(27)が18日、チームとともに、千葉・幕張メッセ国際展示場で開催された「ニッポンハムグループ展示会」に参加。

主将として初仕事に臨み、2月1日から始まる春季キャンプに向けて「練習に耐えられる体づくり」を求めた。今年は5年ぶりに沖縄・名護でキャンプをスタート。万全な布陣で開幕ダッシュにつなげる。

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今季から新たに主将となった日本ハム西川が、チームメートへの信頼を、言葉の端々ににじませた。毎年恒例となっている親会社の展示会で、約2カ月ぶりにチーム全員が集合。真っ先に気になったのが、ケガ人の状況だった。これまでの、やんちゃな雰囲気を一掃し、落ち着いた色のスーツに身を固めた背番号7は、静かに口を開いた。

西川 (キャンプでケガをしたら)1月にやってきたことが無駄になってしまう。それだけは避けるために、キャンプに耐えられる体力、体作りをしてきてくれると思う。

2月1日から沖縄・名護で始まる春季キャンプで途中リタイアする選手が1人も出ないよう、自主トレ期間中に万全の準備を期待した。

現状では故障からの復帰を目指す選手も多い。2日前に若手有望株、浅間の負傷が発表されたばかり。「大基(浅間)も悔しいだろう。何かに取りつかれているような気もしますけど」と故障がちな後輩を思いやりつつ「ケガしている選手は、いますけど、早く野球が出来るようになればチームの底上げになる」とリハビリ組にも自覚を求めた。

「やらされる練習じゃなく、自ら時間を見つけてやるのがファイターズのスタイル」としながらも、最近では“育成の日本ハム”の看板が揺らいでることを心配する。「コーチとの練習が終わってからでも、(個人練習を)やれる体力をつけていかないと。それが当たり前」と手厳しかった。

自身は阪神糸井、オリックス吉田正らとの自主トレを終え、今後は「引き出しを増やす」旅に出る。将来的な米球界挑戦を視野に入れ、国内で自主トレ中のレイズ筒香を訪ねる計画だ。「143試合目に、体がズタボロになりながらもグラウンドに立っていられるよう頑張りたい」。成熟した集団を目指して、先頭でチームを引っ張る。【中島宙恵】