巨人菅野智之投手(31)の無双投球の根拠が帯状に浮かび上がった。開幕投手決定後初先発した4日のヤクルト戦(東京ドーム)で、従来よりカーブの割合を増やした新たな投球術を披露。同じ本格派右腕の楽天田中将大投手、日本ハム上沢直之投手、西武高橋光成投手、オリックス山本由伸投手の「球速帯」とも比較し、開幕前の試運転ながら、スピード差「24キロ」を操った菅野の新スタイルを「深掘り。」する。

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楽天田中将も巨人菅野同様、球速帯を広範囲に埋める。特筆すべきは宝刀スプリット。登板2戦目の2月27日ヤクルト戦では133~142キロの幅が出た。直球の軌道からワンバウンド気味で空振りを狙う、ストライクゾーン真ん中低めでタイミングをずらし、空振り、ゴロを狙うなど、ブルペンから試行錯誤を重ねる。ここ2戦では最速149キロの直球、130キロ後半~140キロ台のツーシーム、130キロ台中盤のスライダー、120キロ台中盤~後半のカーブを試投。未解禁でツーシームに似た球速帯のカットボールを含めば、さらに幅は広がる。