阪神からドラフト3位指名された新潟医療福祉大の桐敷拓馬投手(4年=埼玉・本庄東)が14日、新潟市内のホテルで指名あいさつをうけた。阪神からは畑山統括スカウト、吉野担当スカウトらが訪れた。

「(ドラフト)当日より実感がわいてきた。即戦力として考えていると(スカウトに)言われた。1年目から活躍したい」。緊張気味の表情でドラフト当日からあっという間に過ぎた3日間を振り返った。予定通りなら入寮まではあと3カ月弱。「この時期が一番大事。この時期をしっかりやらないと(プロでは)通用しない。フィジカルや体幹が弱いのでそこを重点的にやっていきたい」と、プロ入りまで残りわずかでも気の緩みはない。

追いかけているのは224勝左腕の背中だ。「(憧れは)工藤公康さんです。体を大きく使って、勢いのある真っすぐを投げていて、ああいう投球スタイルや、ああいう選手になりたいというのは子どもの時からあって」。小学生時代にテレビで見た当時横浜のサウスポーの投げっぷりが脳裏に焼き付いている。

報道陣からリクエストされ、色紙に「開幕一軍」と意気込みを大きく記した。最速150キロを誇る剛腕サウスポー。新潟からフレッシュな新米が甲子園に歩を進めている。【前山慎治】

▽吉野誠スカウト 「コントロールが非常に良くて、三振の取れるピッチャー。左右関係なくコーナーを突ける、落ちる球もある。体が強い子なので、これからトレーニングを積めばまだまだ伸びてくる」

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◆桐敷拓馬(きりしき・たくま)1999年(平11)6月20日、埼玉県鴻巣市生まれ。屈巣小1年時に屈巣ニュースターズで野球を始める。川里中時代は行田リトルシニアでプレー。本庄東では1年夏からベンチ入りし、同秋からエース。甲子園出場なし。新潟医療福祉大では1年秋にリーグ戦初登板。2年秋には延長10回参考ながらリーグタイ記録の18奪三振を記録。最速150キロ。178センチ、90キロ。左投げ左打ち。