ロッテ小島和哉投手(25)がまた1球に崩れた。

6回2死一、三塁。デスパイネへの4球目のチェンジアップが浮いた。打った瞬間にそれと分かる3ラン。小島はゆっくり回るデスパイネが二塁を過ぎたあたりまで、左翼席をぼう然と眺め固まっていた。

直前に、柳田の内野安打で先制を許していた。一塁でのコンマ数秒の差が、最終的には致命的な差に。「1点目のところで粘り切れていれば良かったんですが…。悔しいです」と唇をかんだ。

前回登板となった10月12日のオリックス戦(京セラドーム大阪)では8回2死から同点2ランを許した。引き分けに終わり、試合後には責任を背負い込んで涙を流した。井口監督は最近の好投を「前半戦はどちらかというと高いところで直球で勝負していたのが、今は(ゾーン9分割の)下6マスでしっかりと勝負できるようになってきている」と、制球の安定を評価してきた。8連戦(うち1試合は雨天中止)の最初と最後を若き左腕に託したが、熱投むなしく、ともに白星を得ることはできなかった。