今季限りで現役を引退するソフトバンク長谷川勇也外野手(36)が、現役最後の打席で「魂のヘッドスライディング」を見せた。試合後のセレモニーを終えた後、囲み取材での一問一答は以下の通り。

    ◇    ◇    ◇

-長谷川らしい打席だった

長谷川 そうですね、らしいですね。まあ、伊藤投手はすばらしいボールで。初球がきたときに「やば」と思った。最後まで対応できなかったので、力がなくなったなと思いました。いいボール、気合の入ったボールを投げ込んできてくれて良かったです。

-時間をかけて打席に入った

長谷川 代打で行く準備はしてましたけど。今日のような投手戦の中で、しびれる場面での代打だったので。最後の打席にはなると思っていたんですけど、それよりもこのゲームの重要性、投手戦の中での代打というそっちの方が重要だなと思ったので、気持ちの整理を付けてから打席に入るようにしました。

-悔いがないと言った

長谷川 そうですね。でも、悔しかったのは最後、もうちょっとやりようがあったかなと。打席が終わってからは思いましたけど。でもその後に(甲斐)拓也がホームランを打ってくれたので良かったです。

-現役最後に悔しがるのも珍しい

長谷川 ホッとしたというか、0-0の7回の得点圏で重要な場面だったんで。自分の最後の打席でヒットを打とうというより、この戦いにけりを付けないといけなかったので、そのために打ちたかったんですけど。悔しさというかそういう気持ちでした。

-気迫がチームに乗り移った

長谷川 ぼく自身はそういう風には思わないんですけど、展開的には厳しい中で、何かきっかけになったんだろうし、伊藤投手も難しかったと思うんですよ。普通ではなかったと思うんですけど。まあ、そういったところもあって、拓也が甘いボールを仕留めてくれたと思います。

-チームはCSの可能性を残して戦う

長谷川 試合が続く限りは、勝たないといけない。勝たなくていい試合なんてないと思うので。残り3試合、しっかりと戦ってほしいと思います。

-スピーチの内容は考えていた

長谷川 用意してました。さすがに何も用意せずにしゃべれるかわからなかったので。しっかり感謝の思いを伝えようと思いました。

-「順風満帆」と言った

長谷川 引退会見してから、野球人生を振り返っているときに、いろんな人に支えてもらっていたんだなと実感したので。そういう意味では「順風満帆」。何事にもうまく進むという意味なんでしょうけど。支えてもらって15年間やってこられたと思います。

-王会長とはどんな話を

長谷川 「若いときに、君のホームランには一番びっくりしたのを覚えている」と言っていただいて。試合前には「思い切ってホームランいけよ」と言われていたんですけど、なかなか思い切っていけなかったので。「すみませんでした」と言いました。

◆長谷川勇也(はせがわ・ゆうや)1984年(昭59)12月22日生まれ、山形県出身。酒田南-専大を経て06年大学生・社会人ドラフト5巡目でソフトバンク入団。08年に1軍デビューし、13年に首位打者、最多安打のタイトルを獲得し、ベストナインにも輝いた。今季推定年俸7000万円。180センチ、86キロ。右投げ左打ち。