中日祖父江大輔投手(34)が25日、ナゴヤ球場で契約交渉に臨み、3000万円増の1億円プラス出来高払いの複数年契約でサインした。今季国内FA権を取得し、シーズン終了後から球団と複数回交渉を継続。今回の契約でFA権を行使せず、残留することになった。

今後、海外FA権を取得したらどうするかと問われるときっぱり言い切った。11月からそり落としたヒゲのない笑顔で晴れやかな表情のまま。「ドラゴンズにいたい」と、即座に生涯中日を宣言した。

8年目の今季、国内FA権を獲得したが、優先したのは地元愛だった。愛知県生まれで愛知から愛知大を経てトヨタ自動車に入社。13年ドラフト5位で入団してからも地元愛は変わらなかった。

8年連続30試合登板を続け、今季キャリアハイの55試合登板。1勝2敗5セーブ、19ホールド、防御率2・59で抑え、リリーフとしてブルペンを支えてきた。

「取ってもらってドラゴンズには感謝しかない。残って優勝したいという思い。地元で野球をやってきた。愛知県が好き。残留を決めた理由の1つです」

来季は35歳を迎える。入団してからチームの最高成績は昨年の3位が最高。CSも日本シリーズも経験がない。昨季は最優秀中継ぎ投手賞も獲得した。「ずっと1年間1軍にいる目標はクリアできた。次は優勝を達成したい」。シーズンが終了しても、青いユニホームでカクテル光線を浴びる瞬間を追い続けていく。