ヤクルト宮台康平投手は1軍キャンプに抜てきされても、目線は変わらなかった。沖縄・浦添での1軍キャンプメンバーに入った宮台は「開幕1軍が目標なので、そこに向けて、キャンプから1日1日大事にしてやっていきたい」。昨季は5月と9月に2度の1軍登録も、登板がないままシーズンを終えた。日本ハム戦力外からの移籍2年目にかける思いは強く「もちろん、やるぞという気持ちです」と、自らを奮い立たせた。

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3月25日の開幕1軍から逆算し、オフを過ごしてきた。「秋のキャンプからフォーム作りと体作りをやってきた。それが投げるボールに表れればいいなと思います」。ウエートによる筋力アップ。「シーズン戦う上で疲れは出てくると思うので、ベースラインを高いところに置いておくというのは絶対必要と思って取り組みました」と明確な意図の元、ベースアップさせてきた。

左腕不足の投手陣において戦力として1軍登板を果たせば、55年ぶりの快挙も見えてくる。東大出身投手は過去5人。勝利を挙げれば67年中日井手峻以来。「左の中継ぎが僕の勝負するところ。そこの適性をしっかり1球目からいいボールを投げられる、左バッターにも強みを出したい」と思い描いた。【栗田成芳】