今年は竜退治も任せろ! 阪神佐藤輝明内野手(22)が、昨季苦手とした中日との練習試合で2年目の進化を見せつけた。今キャンプ初めて5番に入り、右翼で出場。同点タイムリーを含む4打数2安打1打点で逆転勝利に貢献した。

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チャンスを1球でものにした。1点ビハインドの7回1死一、二塁。「積極的にいこうと思っていた」と集中力を研ぎ澄ました。ロッテから育成で加入した右腕大嶺の初球。外角138キロの縦の変化球を、腕を伸ばしてさばいた。遊撃右を破る技ありの中前同点適時打。「良い当たりだったんでよかったんじゃないかと思います」。長打力だけではない勝負強さを敵将、立浪新監督の前で発揮した。

昨季の中日戦は12球団ワーストの打率1割2分9厘。「シンプルにピッチャーがいいと思う」と苦戦し、満足いく成績には遠かった。この日は同点の9回1死にも藤嶋から左中間へ二塁打を放ち、直後の“サヨナラ勝ち”を呼んだ。22年初対戦でインパクトを与え「今年は(中日戦で)しっかり打っていこうと思います」とニヤリだ。 

キャンプ実戦は6試合で21打数9安打で打率4割2分9厘、1本塁打、3打点と好調をキープ。本塁打か三振かの昨年の姿からは、明らかに確実性が増している。矢野燿大監督も「当たれば遠くに飛ばすっていうだけじゃないものを、身につけていってもらわないと困るんでね。まあそこそこ良かったかな」と及第点を与えた。手放しにたたえないのはもちろん期待の裏返し。シーズンでも立浪竜の脅威となるため、背番号8は牙を研ぎ続ける。【中野椋】

▽中日金子スコアラー 去年の数字は去年のこと。今年また新たに変わっているなっていうのはある。そこしっかり、これからオープン戦が始まっても見ていきたい。