開幕ローテ争いの行方はいかに!? 阪神1軍キャンプの打ち上げを受け、虎取材班が先発枠争いの今後を予想した。

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開幕投手の大本命は昨季最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、開幕カード相手のヤクルト打線とも好相性を誇る青柳晃洋投手(28)。2カード目の広島3連戦には西勇輝投手(31)、伊藤将司投手(25)、秋山拓巳投手(30)のカープキラー3人を並べる可能性が高い。

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3・25開幕投手の大本命は青柳で揺るがない。昨季は13勝、防御率2・48の安定感で最多勝、最高勝率の2冠に輝いた。加えて開幕カードを戦うヤクルトとは昨季7試合登板で4勝1敗、防御率2・68。3年連続で規定投球回をクリアした実績、相性ともに初の大役へ条件がそろっている。

キャンプでは実戦3試合で計5回を投げて自責点0。時には主要球種のスライダー、ツーシームを封印するなど、毎回明確なテーマを遂行する姿勢には風格すら漂う。緩急、高めとさらに投球の幅を広げている点も頼もしい。

矢野監督は2月26日中日戦後、開幕投手について「まだ決めない」ときっぱり。同28日のキャンプ打ち上げ後も「楽しみにしていてもらっていいんじゃないですか」とけむに巻いたが、青柳が最有力候補であることに変わりはない。

一方、他の開幕投手候補3人はそろって2カード目の広島戦に投入される可能性が高い。

昨季6勝と苦しんだ西勇は体調さえ万全であれば大黒柱といえる立場。1月に新型コロナウイルスに感染した影響も感じさせず、プロ13年間で2ケタ勝利7度の右腕に首脳陣の信頼は厚い。もともとカープキラーとして名をはせており、大事な週頭でもある3・29のカード頭を任されそうだ。

昨季まで2年連続2ケタ星の秋山も、首脳陣がカープ打線にぶつけ続けてきた存在。伊藤将はルーキーイヤーの昨季、広島戦4試合登板で無傷の3勝、防御率1・09と圧巻の好相性を誇る。左右の並びを考慮すれば、西勇、伊藤将、秋山の順番が有力だ。

開幕カードの残り2枠のうち、1枠はガンケルで堅い。昨季9勝の安定感への評価は高い。残り1枠は完全復活を期す藤浪とドラフト3位桐敷の争いとなっているが、現状はキャンプ投手MVPの藤浪に大きく分がありそうだ。