ロッテ松川虎生捕手(19)が15日、地元大阪を歩いた。朝3時半に起き、生放送をハシゴ。「大阪(のメディア)はグイグイ来るので。でも楽しかったですね」。若くして貫禄十分なスーツ姿で笑った。

高卒新人としてはNPB史上3人目の開幕マスクをかぶった。しかし最終打率は1割7分3厘。「悔しいところがたくさん」とし、来季は打率2割3分と「プロ初本塁打を打ちたいです」と目標に掲げる。

1号は惜しかった。佐々木朗の完全試合を支えた4月10日オリックス戦(ZOZOマリン)。6回2死満塁で中堅へ大飛球。しかしあと十数センチ高さが足りず、フェンス直撃に。佐々木朗は笑って頭を抱えた。松川も「打った瞬間行ったかなと…でも入らなかったですね」と悔やみつつ笑う。

そのパワーが恩師を泣かせたこともある。市和歌山時代は高校通算43本塁打。同校の半田真一監督(42)は「コロナ禍で70試合くらい中止になっているので、実際はもっと打っていたと思います」と話す。海からの西風で、左翼への本塁打が少ないのが同校のグラウンドの特徴。「右打者で40発超えたのは初めてですね」とたたえた。

しかし。3年春の練習試合で、半田監督は左中間に愛車を駐車していた。「松川は2打席連発でした。1本目はありがたく私の車を越えてくださって。でも2本目はなんか危ない距離で、まずい!と思ったら、バーンと。コーチが見に行って、帰ってきてひと言『残念です』と。あそこに止めたのが悪いんですけどね。看板もありますし」。

看板には手書きではっきりと書かれている。

「この付近ボールが飛んできます 車に当たりましても責任は一切負いませんので 駐車位置には十分ご注意下さい」

現在体重は102キロ、どっしり。「もう“1年目”という言葉はないわけなので」と意気込む来季こそ、恩師の愛車に報いる1号を期待したい。【金子真仁】