初戦の桐蔭横浜大(神奈川)戦で5回1/3を投げ、3安打無失点と鮮烈デビューを飾った佐藤幻瑛投手(1年=柏木農)が準々決勝の大舞台でも堂々の投球を見せた。

佐藤は2回2死から2安打を許して2死二、三塁のピンチを招いたが、続く相手9番を自己最速タイ152キロの直球で遊飛に打ち取った。3、4回には4つの三振を奪うなど、ゲームをつくった。

5回、一瞬の乱れを明大打線につけこまれた。4回まで完璧に抑えていた先頭打者に四球を与えると、味方の失策と四球で無死満塁。続く2番に148キロ直球を中堅にはじき返され、1失点したところでマウンドを降りた。2番手・樫本旺亮投手(2年=淡路三原)も攻め込まれ0-5。佐藤は「5回が反省点。四球を出してランナーが出て、自滅した」と振り返った。

5回を除けば、及第点以上の佐藤の活躍に森本吉謙監督(48)は「良かったと思います。彼は投げるたびに良くなっている」と評価。5回については「2つ目の四球を踏ん張れる投手になればなお成長」と期待を込めた。佐藤も「(2つ目の四球は)攻めて投げた結果。そんなに悪くない四球だと思っています」と前を向いた。

大学野球はここからが本番。佐藤は「前の試合も6回から崩れて、同じ感じの展開になった。そこを改善していきたい」と意気込んだ。秋に向け、スポンジのように吸収を続ける。

【大学野球選手権】スコア速報と日程・結果