逆転アレンパの扉をこじ開けるのはオレだ! 阪神森下翔太外野手(24)が苦境を救うべく、好機での一打を誓った。

チームは残り35試合で首位広島と4ゲーム差の3位と正念場に立つ。過去のデータではV率6・25%の狭き門だ。セ・リーグトップ得点圏打率3割5分2厘の若虎は「もっともっと打てる」と自身を奮い立たせた。逆境に燃える熱い男が、窮地のチームを救う。

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連戦明けの移動日にも、森下の言葉には悔しさがにじんでいた。東京から名古屋へ移動する直前。中日3連戦に向けて問われると、即座に答えた。

「それはもう、勝ちたいです。負け越したので」

前日14日までの9連戦は3勝6敗。首位広島とは4ゲーム差に離され、自力優勝の可能性も消滅した。143試合となった15年以降、残り35試合で首位と4ゲーム差から逆転優勝した例は、両リーグ合わせても19年西武の1度のみ。球団初のセ・リーグ連覇に向け、まさに正念場を迎えている。

「チームとして勝たないと意味がない。勝てるように頑張りたいと思います」

虎党が待ち望む逆転劇へ、自身の勝負強さがカギを握る。7月21日広島戦からは球団単独2位の10試合連続打点をマークするなど、チームトップの52打点。得点圏打率3割5分2厘はセ・リーグトップだ。

「チャンスで打てているからこそ、そういう率が出ていると思う。でも、まだもっともっと打てる場面はあるので。そこで打っていきたいなと思います」

球界でも指折りの勝負強さを見せる中、現状に甘んじていない。「意識してたことでもある」と語る勝負どころの一打。自身の打点が増えれば、自然とチームの結果にもつながるはずだ。

14日巨人戦は自身の誕生日でもあったがチームは完封負けを喫した。24歳初打点は16日中日戦で決めたいところだ。今季の中日戦では3割4分、2本塁打9打点と好相性。それでも「相手というよりは自分の問題。試合までは自分にベクトル向けて。やるべきことをやっていれば大丈夫かなと思っています」と相手を意識しすぎずに臨む。

前夜は誕生日の祝福も受けたという。心機一転、気持ちを切り替えて名古屋に乗り込む。「もう9連戦は終わったので、いい形でリフレッシュして。またここから仕切り直したいと思います」。自身の一打で流れを呼び込み、チームを再浮上させる。【波部俊之介】

◆残り35試合からの逆転優勝 年間143試合となった15年から昨年までに、優勝したのべ16球団中(新型コロナウイルス流行により120試合に終わった20年を除く)残り35試合時点の2位以下から逆転優勝を果たしたのは6球団。このうち4ゲーム差以上を覆したのは、19年西武の5差逆転だけだ。西武は残り試合を24勝11敗の勝率6割8分6厘と勝ち進み、ソフトバンクを追い抜いた。なお残り35試合からはほかに、08年巨人が8差、63年西鉄が6差、11年中日が5差をそれぞれひっくり返し、優勝した例もある。

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