あこがれの先輩からの激励に、開幕1軍を改めて誓った。日本ハム中田翔内野手(19)が12日の紅白戦で内野安打を放ち、名護キャンプの実戦3試合連続安打と、猛アピールを続けている。試合前には視察に訪れた清原和博氏(41=日刊スポーツ評論家)と対面。後継者に指名してくれた“先代”から直接ゲキを受け、真価が問われる2年目にかける闘志に再び火が入った。
ウオーミングアップを終えた中田がベンチに戻ると、大きな体が目に入った。清原氏だ。すぐに駆け寄って“グータッチ”。「(前日対戦した)藤川はどうやった?
速かったか?」。「はい。でも、まだ調整段階なので、もっと速くなってくるんですよね?」。何げない会話がうれしい。交わす言葉は少なくても、伝わるものがあった。「これといって特別な話はしなかったですけど、やっぱりためになります。期待に応えられるように頑張っていきたいです」。開幕1軍入りへ、気合を入れ直した。
強風の影響もあり、フリー打撃は43スイングで3本の柵越え。「始めは(清原氏を)意識しましたけど、いつも通りのバッティングを見てもらいたいと思ったので、それを心がけました」。数字的には物足りないが、3本中2本が右翼へのもの。清原氏の代名詞ともなっていた右方向への大きな当たりを披露した。清原氏が去った後の紅白戦では、二遊間へのゴロを全力疾走して内野安打。実戦3試合連続安打とすると、すかさず二盗を成功させるなど、がむしゃらな気持ちをプレーで表した。
清原氏は山田GMに、自身が思い描く夢物語を披露した。ダルビッシュが登板した試合で中田が失策を犯し、先輩にわびを入れにいったら1発殴られる。ところが次の打席にホームランを打つ…、というもの。実力だけではなく、ファンを楽しませるエンターテイナーとしての要素を期待してのこと。“番長魂”も継承してほしいという、清原氏の後継者への思いが伝わってくる。
この日の紅白戦後の特守では、清原氏の期待を裏付けるようなシーンがあった。「しっかり両手で捕れ」とヤジっていた地元の高校生に、中田が「だったらおまえがやってみろ。こっちにこい!」とグラブを差し出し“威嚇”したのだ。ヤジった平良元樹さん(18)はまさかの反撃に言葉を失ったが、もちろん、中田流のジョーク。練習後にサインをプレゼントされた平良さんは「中田選手のファンなんです。よかった」と、すっかり感激していた。
清原氏は「まずオープン戦で1軍ピッチャーのボールを体感し、慣れることが重要です。そこで結果を出して、チャンスをつかめるかどうか」と話した。勝負の2年目は始まったばかり。しっかりと受け取った“先代”の番長魂を胸に、北の番長のアピールの日は続く。【本間翼】
[2009年2月13日10時29分
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