「カズ魂」で勝負!

 昨秋ドラフト1位で広島に入団した岩本貴裕外野手(22=亜大)が宮崎・日南春季キャンプ休日の18日、日南総合運動公園内でトレーニングキャンプを行うサッカー横浜FCのFWカズ(三浦知良、41)を電撃訪問した。安部友裕内野手(19)とともに、カズから激励され、長く現役を続けるための秘訣(ひけつ)も授けられた。スーパースターのオーラに触れて、闘争心を新たにした。

 普段は豪快なライナーをかっ飛ばす大型ルーキーも完全に「あこがれ目線」だった。岩本がキングカズのとりこになった。ショルダーバッグからデジタルカメラと携帯電話を取り出して、報道陣に撮影をリクエスト。「リアルに近づいていいんですか?」と思わず“若者言葉”も出てしまった。コチコチになって安部とともにスリーショット。話し掛けられ、夢心地になった。

 カズ

 一番大変なときだからねえ。いつも(東光寺球場から)声が聞こえてくるよ。あ、あれは2軍か!

 キャンプも長いけど、体に気をつけて、お互い3月になったら頑張ろう!

 種目は違えど、勝負の世界で生きるという意味ではカズは岩本の“大先輩”だ。精悍(せいかん)な表情からシャープな体つきまで、まさに全身に心を奪われた。

 岩本

 カズさんが日本代表のときから見てました。40歳を超えて現役でやられている。体を見てもすごいと思いました。体のケアをされているだろうし、見習っていきたいと思います。

 サッカー界の一時代を築いたストライカーも26日に42歳を迎える。それでも、Jリーグ最年長選手としてピッチを機敏に動き回る日々だ。長く現役生活を続けるための秘訣(ひけつ)もある。プロの世界に飛び込んだばかりの新人岩本と2年目の安部に「勝負哲学」の2個条を授けた。

 (1)好きな気持ちが大切!

 僕はサッカー小僧だし、2人は野球小僧で来ていると思う。その気持ちを忘れずにやってほしいですね。

 (2)メリハリが大切!

 ずっと緊張感を持とうとしても続かない。自分なりの息の抜き方を見つけながら、その中で野球につながる何かをつねに思うことです。

 長丁場の春季キャンプを過ごす即戦力ルーキーも含蓄のある言葉にうなずいて言う。「本当にそうです。大事なところは集中しないといけない。全部中途半端では、結果もダメだと思います」。有意義なオフになり、終始笑顔を浮かべた。

 19日からのクールでは、いよいよ実戦も本格化する。前日18日には「練習で疲れが来るけど、いまはチャンス。どんどん自分を追い込みたい」と意気込んでいた。広島の『金の卵』は、キングカズの背中を追いかける。【酒井俊作】

 [2009年2月19日10時41分

 紙面から]ソーシャルブックマーク