1軍残留、決定!
阪神のドラフト3位・上本博紀内野手(22=早大)が21日、オープン戦の1軍帯同を勝ち取った。1・2軍合同の紅白戦に「1番二塁」で先発出場。いきなり2打数1安打2盗塁の活躍だ。堅実に犠打も決め、守備でもクレバーな働きを披露するなど小技のうまさも発揮。新人離れした動きで真弓明信監督(55)を喜ばせ、早くも1軍高知・安芸キャンプ残留を確実にした。
強心臓だ。1軍首脳陣へのお披露目試合。上本はいきなり“ハッタリ”をかました。6回裏1死二塁。秀太のハーフライナーがセカンド上本の頭上に飛ぶ。明らかに取れない。それでも上本は必死で左手を伸ばし、取れるフリをした。惑わされた二塁走者・大城はスタートをためらい、本塁で憤死。ルーキーは「自分も引っかかった経験がありまして」と照れ笑いしたが、老かいな動きで失点を防いだ。
「ミスをしないことを心がけました。まだ余裕がない」。謙虚な言葉まで“ハッタリ”に思える。それほど新人離れした動きを見せた。1回裏2死二塁。まずは二塁手・上本が魅せた。二塁走者・坂のリードが大きいと見るや、先発阿部にけん制球のサイン。完ぺきなタイミングでベースに入り、3アウト目を奪った。
打者としても3回無死一塁では初球で犠打を成功させ、5回は先頭で中前打。大きなリードで二盗を決めた。7回も四球で歩き、再び二盗。2度の出塁で計3度のけん制球を受けながら、ひるむ様子はなかった。真弓監督も「タイミングが良いなら行け、というサインだった。リードも大きいし、常に準備をしているね」と目を丸くした。
この日は両親が“お忍び観戦”。上本には数日前からキャンプを訪問し、すでに故郷・広島に戻ったと伝えられてた。試合観戦時に息子が活躍しないジンクスを心配した母が「帰ったことにして下さい」と懇願。そんな温かい両親の前で知らず知らずのうちに親孝行。ジンクスを打ち破る活躍を見せ、オープン戦の1軍帯同も勝ち取った。
指揮官は「オープン戦で見てみたい。まだプロの怖さを知らない。別に知らなくてもいいんだけどね。(上本は)何かを持っているよ」と絶賛。1軍高知・安芸キャンプ残留はもちろん、28日オリックス戦(安芸)で開幕するオープン戦での1軍帯同も決定的となった。173センチ、70キロ。小柄でおとなしい好青年が、ダブダブのユニホームを着ると一変した。
22日の紅白戦は「2番・二塁」で先発し、早大の先輩・鳥谷と二遊間コンビを初結成する予定。実戦タイプの実力を再び見せつけ、二塁手争いに参戦する。【佐井陽介】
[2009年2月22日12時0分
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