ソフトバンクが13日、欠番扱いだった背番号「2」を解禁する方針を固めた。大リーグ・マリナーズを退団し、阪神入りした城島健司捕手(33)がホークス在籍時につけていた背番号だが、今回ソフトバンク復帰が消滅したことで球団は方針転換。ルーキーに「2」を与えることはなく、今後成績を残した選手や新助っ人などが「2」の継承候補者になりそうだ。

 城島のために空けられていた背番号「2」が、今オフにも解禁されることになった。この日、キャンプ地の宮崎に入った角田球団代表が明言した。「欠番という扱いではない」。これまで球団は、城島のホークス復帰に備え、マリナーズにFA移籍した06年以降空き番としてきた。だが今回の阪神入りで、方針転換をはかることになった。

 “後継者”については、新助っ人が最有力だ。新人選手に渡す案もあるが、角田代表は「新人は重くてつけられないだろう。(後継は)実績を残した選手とか、外国人選手になるかな」。今年26本塁打を放って正捕手の座をつかんだ田上は「70」の背番号に強いこだわりを持っており、可能性は低い。今後、成績を残した選手が希望するケースか、現在調査中の新外国人選手を獲得した際に、球団内で「2」の後継者とするかを検討することになる。

 もっとも、今回の方針転換は城島との完全決別の意味合いも含まれている。来季からは敵として対峙(たいじ)する。この日、阪神城島の入団会見が行われたが、鷹ナインも闘争心を隠すことはなかった。

 城島と合同自主トレを行ったこともある馬原は「城島さんが入ることで(阪神が)どうチームが変わるか楽しみ。対戦することになったら、情とかは感じずに対戦することになるでしょう」ときっぱり。今季自己最多の44盗塁をマークした川崎も「敵としてやったことないので想像がつかない。盗塁?

 ニラミを効かされたら走れない、かもしれないですね」と本心を隠しつつ、対決の日を心待ちにしている様子だ。

 城島はルーキーイヤーの95年から11年間、背番号「2」を守り続けた。タテジマの「2」が発表され、一つの節目を迎えたこの日、古巣ソフトバンクも大きく方針を変えることを宣言した。

 [2009年11月14日11時11分

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