潔く「55」に別れを告げた。巨人大田泰示外野手(23)が29日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉を行った。入団から背番号「55」を背負ってきたが、来季から「44」に変更となる。「今年こそ、の気が強かったが、期待通りの活躍ができなかった。プレーで注目されるように、心機一転、気持ちを新たに頑張る。いい意味で、思い切ってプレーする」と話した。

 松井氏が育んだ重い番号を託された。入団から注目を浴びたが、プロ通算5年で2本塁打と結果を残せず、変更が決まった。それでも大田は「人間として成長させてもらった。野球以外でも、紳士たれを常に意識して1年目から経験ができた。この番号のせいで…、と思ったことは、1度もありません」と感謝した。

 重圧を認めた。「空回りもあった。悔しさもある。いろんな思いがある」と素直だった。「これからはそれほど、プレッシャーがかからないかも知れない」と続け、別れの会見で切り替えは済ませた。300万円ダウンの推定1200万円でサインした。「1人で自主トレします。どこを目指せばいいか、問い詰めながら」。背番号「44」を自分の色に染め上げていく。【宮下敬至】