那須川天心(22)が、デビューからの連勝を43に伸ばした。5年連続となる大みそかの舞台で、タイのムエタイの強豪を多彩な攻めで圧倒し、3-0の判定で退けた。危なげなく見えた試合だったが「(動きが)硬くなった」と試合内容には不満が残った様子。「今まで1番蹴りが硬くて苦戦しましたが、判定で無事に勝てた」と苦笑いを交えながら振り返った。

リングサイドには、「頂上対決」が期待されているK-1の3階級制覇王者で現スーパーフェザー級王者の武尊が座っていた。試合後にマイクを持つと「今日、会場に武尊選手、来てくれてありがとうございます。何も決まっていないですが、一緒に格闘技を盛り上げましょう」と声をかけ、対戦実現をアピールした。

コロナ禍での大みそかの興行に「今年は1番目立ったのはコロナ。迫力のある試合で、格闘技の素晴らしさを教えたい」と気合十分で臨んでいた。「蹴りが使える那須川天心は残り数試合」と、今後のボクシング転向を示唆するキックボクシング界の「神童」は、今後に向けて「未熟で怒られてばかりですが、いろいろ経験して強くなりたい」と意気込んだ。