大相撲の前頭霧馬山(24=陸奥)が22日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加した。最終日のこの日も関取衆の申し合いに加わり、計10番取るなど精力的に汗を流した。

土俵外に運ぶことはできなかったが、169キロの十両錦木をつり上げる場面もあった。師匠の陸奥親方(元大関霧島)を思わせる怪力を見せ「いつもやりたいとは思っているんですけど、なかなかで場所で今日みたいな形に全然ならなくて。チャンスがあったらやりたい」と、本場所での成功に向けて意欲的だ。

この日は高安と計6番取って全敗だったが、大関経験者との稽古に充実感がにじんでいる。一門の違う高安とは、11月場所(8日初日、両国国技館)で対戦する可能性が高く「今日は1番、高安関とやりたかった。やっぱり元大関。自分も強く当たらないと自分の相撲が取れない。いい勉強になりましたね」と笑顔を見せた。

秋場所で負傷した左肩はまだ痛みが残り、この日もサポーターを着用。3週間を切った11月場所に向けて治療を並行しながら、以降は部屋での調整を重ねる。3場所連続で上位戦に臨む成長株は「横綱(鶴竜)にぶつかって(調整)したい」と、初日を見据えた。【佐藤礼征】