史上最多89連敗の記録を持つ、東序ノ口28枚目の勝南桜(22=式秀)が、西序ノ口22枚目高野(19=木瀬)に負けて7敗目を喫し、19年初場所から続く連敗が82となった。

ふわっと当たった立ち合いから右上手を狙うも、上体が起きてしまい高野の突き押しに後退。一気に土俵外へ運ばれた。「なるべく思い切り当たろうと思ったけど圧力が違いました」と肩を落とした。

場所前に服部桜から改名して臨んだ、新年最初の本場所。当初は、生まれ育った神奈川県茅ケ崎市への思いから「湘南桜」への改名を想定していたが、師匠の式秀親方(元前頭北桜)の提案で「勝南桜」に。下の名前も高校生棋士、藤井聡太2冠から取って「聡太」にした。

連敗脱出に向けて改名で験を担いだが、いまだ止められず。来場所にも自身が持つ連敗記録に並ぶ可能性が出てきた。「そういうことを考えると本場所で力が出せない。思い切り相撲を取りたい」と無心で土俵に上がる姿勢を見せた。

悲願の白星に向けて当然、稽古は欠かさない。本場所前はもちろんのこと、「本場所中も相撲がない日は稽古場におりている」と、1時間から2時間程度、基礎運動や立ち合いの確認などを行っているという。「もうちょっと立ち合いを強くしたい」と課題を口にした。

14日目にも取組が組まれており、今場所最後の取組となる。「もう1日、明日あるので頑張りたい。自分の相撲を取りきりたい」と意気込んだ。