日本相撲協会は2月28日、大相撲春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付発表を行った。

初場所、西前頭6枚目で12勝と優勝争いに絡んだ阿炎(27=錣山)が新関脇に昇進し、オンラインでの会見に臨んだ。

日本相撲協会のガイドライン違反による出場停止処分から昨年春場所に幕下で復帰後、順調に番付を戻してきた。幕内に戻って2場所連続の12勝で、自己最高位を更新した。「あまり心境は変わらず、ここが最後の番付ではないのでしっかり上を見つつ、自分も見ながら進んでいきたい」と謙虚に決意表明した。

かつてはあったやんちゃな面をすべて打ち消し、相撲だけに向き合う。その結果、「目標にしていた」という師匠、錣山親方(元関脇寺尾)の番付に並んだ。「入門してからずっと師匠の番付を超えるのが夢だった。第1歩を進めたと思う。昔と違って浮足立った気持ちはないので、今までと同じチャレンジする気持ちを忘れずに頑張りたい」と言った。

「幕内に定着するまでは」としていた家族との同居も前進したという。「家は決まったが家具家電の準備があるので。(同居は)3月場所が終わった後になります」。自身がまねいた苦しい時期をへて、完全に生まれ変わった。同世代の若隆景と同時の関脇昇進。次の大関へ、「人としても成長していかないといけない」と意気込んだ。