かど番の大関御嶽海(29=出羽海)が、部屋で新型コロナウイルス感染者が出たため、7日目から休場した。その後、御嶽海の感染も発表された。本場所途中で新型コロナ関連で関取が途中休場するのは初めて。6日目まで2勝4敗と不振。来場所の番付の扱いについては日本相撲協会審判部が協議するが、対応に注目が集まる。唯一、無傷だった平幕の逸ノ城が初黒星。1差で横綱照ノ富士ら7人が追う展開となった。

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かど番脱出を目指す御嶽海にとって、まさかの途中休場となった。愛知・犬山市に宿舎を構える出羽海部屋で新型コロナ感染者が判明し。その後、PCR検査で御嶽海の感染も判明。同じ宿舎で生活していた他力士らもこの日から休場となった。

今場所は7日目の不戦敗により2勝5敗。ケガや病気など通常の休場なら7日目以降、黒星扱いとなり、御嶽海も負け越しとなり大関陥落となる。ただ、20年3月のコロナ拡大以降、場所前にコロナ関連で全休した場合、当該力士の翌場所の番付は据え置き、もしくは1枚降下等の措置が取られていた。番付編成を担う審判部の伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は、「いずれにしろ場所が終わってから」と、27日の秋場所番付編成会議で協議する方針を示した。関係者によると来場所も大関に据え置かれる方向だという。

夏場所で右肩を負傷した御嶽海は、場所前に相撲を取る稽古ができなかったなど本調子ではなかった。師匠の出羽海親方(元前頭小城乃花)は「肩のことも含めて来場所、相撲を取れるようにしたい」と話した。右肩の治療に努めつつ、再出発となる来場所に向けて稽古に励む。

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