大相撲初場所で12勝3敗、13場所ぶり3度目の優勝を飾った大関貴景勝(26=常盤山)が23日、東京都内の部屋からオンラインで一夜明け会見に臨んだ。

125年ぶりの1横綱1大関となった異例の場所は、横綱照ノ富士休場で1人大関で臨んだ。番付最上位の重責を背負い、連敗もあったが、千秋楽に琴勝峰との相星決戦を制し、務めを果たした。

久々の優勝に前夜は「帰ってすぐ寝たって感じです」と明かし、「(優勝は)前回から13場所たったということだが、いろんな取り組みもしてきた。回り道もあったが、手応えも感じて無駄でもなかったと思う」と成長した実感を明かした。

新型コロナウイルスの影響で実施されていなかった優勝後の支度部屋で、家族や関係者との記念撮影、そして優勝パレードが復活した。貴景勝は優勝インタビューで感謝を述べた家族を〝お披露目〟し、元モデルで元大関北天佑の次女、妻の有希奈さんとの間に息子が誕生していたことも明かした。

「(息子は)まだ話さないのであれですけど、記念にああいうことをすれば自分も力士だったということが残ると思った。今回からパレードも写真も復活すると聞いていたので、そうしたいと思っていた。(子どものためにという思いを聞かれ)まあ自分の夢のためにやっていますが恥ずかしくない相撲はとらなければと思っていた」

力強く前に進み、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)で綱とりに挑む。「関取(十両)に上がるのも、大関に上がるのを決めたのも大阪。今回もいい経験をさせてもらえるように東京で2月いっぱい頑張っていきたい」。

「高いレベルの優勝」で可能性があった初場所ではかなわなかった。「小さいころから夢」という横綱。第74代、稀勢の里以来となる日本出身横綱誕生へ、ただひたすら稽古を積んでまい進する。