西十両13枚目の紫雷(しでん、31=木瀬)が、関取として初白星を挙げた。
ともに連敗発進の千代の海に、立ち合いですぐに左四つに組み止め、終始攻めて寄り切り。1勝2敗とした。新十両として臨む予定だった昨年初場所を、違法賭博に関与して全休。その後は再十両昇進を果たせず、幕下で8場所過ごしてきた。陥落から8場所目、東幕下筆頭だった5月の夏場所で4勝3敗と勝ち越し、今場所は1年半ぶりの再十両昇進だった。それだけに、取組後は「ホッとしました。よかった」と、かみしめた。
白星を挙げた直後は「何とも思っていなかった」という。ただ、次の力士に水つけを行っていると、じわじわと実感がこみ上げてきた。幕下以下の1場所7番しか経験しておらず、1場所15番取る関取の場所は初めての経験。疲労などを問われると「まだ全然平気です」と即答した。
それでも「後半戦からくる」と、疲労の蓄積があることは予想している。ただ「関取が多い部屋なので」と、重圧やストレスへの対処方法、体のケアなどについて先輩関取に助言を求めるつもりだ。
関取の象徴ともいえる化粧まわしは、母校埼玉栄高から、本当は新十両の1年半前贈られていた。だが十両に返り咲くことはなく、所属の木瀬部屋で眠っていた、ようやくお披露目することができ、連日土俵入りで着けている。
「問題を起こしたので、もらえなくて(着用を許可されなくて)も当たり前。それでもいただくことができたので、思いに応えたい」。表情を引き締めて話した。
今後に向けて「これからのきっかけになれば」と、勝ち越しを目指していく。

