関脇豊昇龍(24=立浪)が名古屋場所で初優勝し、モンゴル出身として7人目の大関昇進を確実にした。
26日に正式決定する大関昇進を前に、叔父で元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏譲りの心身の強さの原点を「“新大関”豊昇龍の素顔」と題して連載する。
◇ ◇ ◇
豊昇龍の活躍の裏には、継続的なトレーニングがあった。立浪部屋のフィジカルコーチの松原郷士氏(50)が担当し、本場所の初日から体を万全の状態に持っていけるように計画を立てた。この地道な努力が12勝3敗の初優勝をもたらす要因につながった。
松原氏によると、継続的にトレーニングができるようになったのは今年からで、それまでは豊昇龍の年間の計画はなかなか立てられなかったという。
向上心が強く刺激をたくさんもらって出稽古や巡業先から帰ると、鍛えたい部位がどんどん変わっていくからだ。おじで元横綱朝青龍のドルゴルスレンダグワドルジ氏にも手を焼いた。1月の初場所中に豊昇龍が取組で左足首を捻挫して1日だけ休場すると、場所中に土俵外のトレーニングを行ったことがケガにつながったのではないかと厳しく指摘された。豊昇龍も叱責(しっせき)を受けて涙を流し、それ以来トレーニングからしばらく離れた。
その間も松原氏は「本人からやりたいというまでずっと待った」。6月にモンゴルに4年半ぶりに帰った際におじを説得して筋トレの再開を認めてもらう姿からは強い覚悟を感じたという。
継続的にトレーニングを始めたのはまだ最近でも、「引く力は本当に強い。この段階であそこまでのポテンシャルなんだから、伸びしろだらけですよ」。24歳のこれからの成長が楽しみだ。【平山連】(おわり)

