[ 2014年7月1日18時10分 ]

 W杯ブラジル大会の決勝トーナメント1回戦、アルゼンチン-スイスが1日(日本時間2日午前1時)からサンパウロで行われる。

 優勝候補の一角であるアルゼンチンは、ナイジェリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イランと同居したF組を3連勝で突破した。しかし、3試合すべてが1点差の勝利と、1次リーグで圧倒的な強さを見せたわけではない。さらに、メッシが3試合で4ゴールと、エースへの依存度が高い状況だ。3大会連続の8強入りを狙うなか、歴代最多4度のバロンドールを保有するバルセロナFWの活躍に引き続き期待が懸かる。

 対するスイスは、フランスとエクアドル、ホンジュラスが入ったE組を2勝1敗の成績で2位通過し、2大会ぶり6度目の決勝トーナメント進出を果たした。初戦のエクアドル戦を試合終了間際のゴールによって勝ち越したチームは、2戦目のフランス戦で2-5と大敗。しかし、きっちり立て直して最終戦でホンジュラスを3-0と粉砕した。1954年大会以来となる8強進出のためには、相手のエースであるメッシを封じることが不可欠。Bミュンヘンやドルトムントで数々のタイトルを獲得してきた知将・ヒッツフェルト監督の采配に注目が集まる。

 ◆過去の対戦はアルゼンチン圧倒

 これまで両者は6度にわたって対戦しており、アルゼンチンが4勝2分けとスイスを圧倒している。W杯での対戦は1度のみ。66年大会の1次リーグで対峙しており、当時はアルゼンチンが2-0で勝利した。

 ◆アルゼンチン代表◆【4-3-3】

 予想スタメン

 GK

 ロメロ

 DF

 サバレタ、F・フェルナンデス、ガライ、ロホ

 MF

 ガゴ、マスケラーノ、ディマリア

 FW

 イグアイン、メッシ、ラベッシ

 負傷者

 FWアグエロ(大腿部)

 出場停止者

 なし

 出場停止者はいない。1次リーグ最終戦のナイジェリア戦で太ももを痛めて途中交代したアグエロが欠場の見込みだ。代役には、FWラベッシかFWパラシオが起用されるだろう。

 ◆スイス代表◆【4-2-3-1】

 予想スタメン

 GK

 ベナリオ

 DF

 リヒトシュタイナー、シェア、ジュルー、ロドリゲス

 MF

 シャカ、ベーラミ、シャキリ、インラー、メーメディ

 FW

 ドルミッチ

 負傷者

 DFフォンベルゲン(左眼窩底骨折)、FWガブラノビッチ(右ひざ)

 出場停止者

 なし

 出場停止者はいない。フランス戦で顔面を負傷(左眼窩底骨折)したフォンベルゲンと、練習中に右ヒザの前十字じん帯を断裂した控えFWのガブラノビッチがチームから離脱している。先発メンバーに関して、1次リーグ最終戦のホンジュラス戦から多くの変更はないだろう。

 ★注目選手

 ◆FWリオネル・メッシ(アルゼンチン)

 やはりアルゼンチンには、この男しかいない。1次リーグでは、3試合中2試合で決勝点を記録。3試合で計4ゴールを記録しており、4試合連続ゴールが期待される。スイスは中盤の底に、ベーラミ、インラーという、球際に厳しく対人プレーに強いセントラルMFを配置している。メッシがこの厳しい壁を崩せるかどうかがアルゼンチンの浮沈を左右するだろう。

 ◆MFシェルダン・シャキリ(スイス)

 メッシと同様に、左利きの万能アタッカーであるシャキリに注目が集まる。ホンジュラス戦では、圧巻のハットトリックでチームを決勝トーナメントの舞台へ導いた。身長やプレースタイルが近いメッシよりも好パフォーマンスを披露することができれば、チームはさらなる高みに近づけるはず。また、シャキリが右サイドで対面するアルゼンチン代表の左サイドバックであるロホは、1次リーグ最終戦のナイジェリア戦で、果敢なオーバーラップにより攻撃陣をうまくサポートしていた。そのため、シャキリが彼の抑止力となれるかどうかも鍵となる。【超ワールドサッカー】