[ 2014年6月14日8時53分

 紙面から ]<W杯:ブラジル3-1クロアチア>◇1次リーグA組◇12日◇サンパウロ

 西村雄一主審(42)のジャッジに激しい賛否が渦巻いた。PKで均衡を破られたクロアチアは怒りが収まらない。コバチ監督は「あれがPKなら、今大会で100回はPKを見ることになる」と吐き捨てるように言った。前半11分にプラン通りのサイド攻撃から先制のオウンゴールを誘発。追いつかれた後も、金星を挙げてもおかしくない試合を展開していただけに、平静を保てなかった。

 反則の場面は、DFロブレンが背後から相手FWフレジの左肩に手をかけ引き倒したように見えた。普段プレーするイングランドは流れを優先し、接触も流す傾向がある。サウサンプトンで日本代表の吉田を控えに追いやる屈強なDFには理解できない笛。「あんなのミスだ。いい試合をしていたのに」と憤慨した。

 対するブラジルのスコラリ監督は、自信満々に断言した。「あれはPKだ」。試合後の会見では判定に関する質問が集中したが「映像を10回見たが、PKだと思う。恩恵を受けたとは思わない」と譲らなかった。勝ち越すまでは判定に文句を言う場面も目立ったが「何より主審が正しいというのが、この世界のルールじゃないか」と言い切った。

 海外メディアやネットでも論争は沸騰しているが、判定は覆らない。コバチ監督は「選手は全力でプレーしたが、W杯のレベルに達していない審判の暴挙だ。代わりにバスケットボールをしよう」と、皮肉で締めた。

 ◆サッカー競技規則第12条「ファウルと不正行為」

 相手に直接FK(ペナルティーエリア内であればPK)が与えられる反則10項目の中に「相手を押さえる」がある。その詳細について「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン」に「手、腕、または体を用いて相手競技者の進行や動きを阻止することは、相手を押さえることである」と明記されている。「相手競技者を押さえてボールを保持することを妨げる、または有利な位置を得ようとするのを阻止する競技者は、反スポーツ的行為で警告されなければならない」と懲戒罰則も定められている。