プロ野球阪神タイガースの2年ぶりリーグ優勝が目前に迫る中、ファンらが歓喜の「道頓堀ダイブ」をする大阪・ミナミの道頓堀川にかかる戎橋周辺が“厳戒態勢”に入りました。
戎橋近くの串かつだるま道頓堀店(大阪市中央区)では、こわもての職人をイメージした店頭にある「だるま大臣」に救命胴衣を着せ、「もしも…」に備えています。大阪・道頓堀の名物看板人形「くいだおれ太郎」は“早退”も視野に入れています。
85年に阪神がリーグ優勝した際に、「主砲のランディ・バースに似ている」と、熱狂的なファンがケンタッキーフライドチキン道頓堀店(閉店)のカーネル・サンダース人形を胴上げし、道頓堀川に投げ込みました。行方不明となり、チームはその後、日本一から遠ざかり、「カーネルの呪い」とささやかれました。
「だるま大臣」は阪神の主力選手に似ているわけではありませんが、万一にも「だるまの呪い」にならないように「もしものとき、浮き上がってもらえるようにという思いを込めて、救命胴衣をつけさせていただいた」と中島隆晴店長。23年の前回リーグ優勝前にも救命胴衣を着けましたが、このときは持ち去られることはなく、セーフでした。
大阪・道頓堀の名物看板人形「くいだおれ太郎」は3月にリニューアルした商業施設「中座くいだおれビル」の店頭に立ち、2年ぶりのリーグ優勝に向けて「わて、喜びをかみしめますねん」とチンチン、ドンドンとにぎやかに太鼓を鳴らしています。
実は太郎にも「あわや…」がありました。92年、阪神が優勝争いを繰り広げたとき、当時のメガネをかけた亀山努外野手に似ていたことから、ファンに道頓堀川に投げ込まれるといううわさが流れましたが、「わて泳げまへんねん」のふきだしで難を逃れました。
太郎の勤務時間は午後10時までですが、「くいだおれ」の柿木央久専務は「今回も状況に応じて、30分ぐらい“早退”するかも」と話しています。
動く巨大カニの看板がある戎橋南側の「かに道楽」道頓堀本店では、85年には巨大カニにファン数人がよじ登ったため、足1本が“骨折”し“全治3日”でドック入り。03年にはカニの両目玉が“強奪”されました。同店は「状況を見ながらになりますが、優勝決定後は新規のお客さんは受けつけないようにします」。店内の客は飲食が終わり次第、完全を確保して帰宅してもらうといいます。
2年ぶりの“厳戒態勢”に入った道頓堀ですが、柿木さんは「こんなにはよ優勝してもうて、大丈夫やろか。CSまで日程が空いて、勝ち抜くことができるやろか」。太郎は心配しているそうです。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)




