まもなく閉幕する大阪・関西万博の跡地はどうなる? サーキットや世界最大級のプール、博物館などさまざまな構想が持ち上がり、万博跡地の利用の議論が活発化しています。

大阪・関西万博が開催されているのは大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」です。広さは甲子園球場約100個分(390ヘクタール)。大阪府・市は夢洲を1~3期区域に分け、計画を練っています。万博会場の北隣にあたる「1期区域」には30年秋ごろの開業を目指す、国内初のカジノを含む統合型リゾート(IR)を建設中です。

大屋根リングのある内側の万博跡地を「2期区域」として、府市は民間事業者からアイデアを募集。サーキット、アリーナ、高級ホテル、世界最大級のプールなどの娯楽施設を造る提案があります。

大阪府・大阪市では万博跡地の活用方法について、今年1月、大林組を代表企業とするグループと、関電不動産開発(大阪市)を代表企業とするグループがそれぞれ提案した活用策を優秀案に選定しました。

大林組の提案は「The heart of OSAKA」をコンセプトに、モータースポーツを核とした大規模エンターテインメント拠点の構築を目指す案です。

サーキットには将来的に世界最高峰の自動車レース「F1」を誘致も視野に入れています。国内外からの集客が見込まれる大型アリーナも併設も含まれています。

関電不動産開発の提案は、世界最高水準のラグジュアリーリゾート創出に重点を置いています。ラグジュアリーホテルとウオーターパークを中心とした複合リゾート施設を配置し、通年型のアクティビティで安定した集客を目指すものです。

関西経済連合会(関経連)の松本正義会長はサーキット場などが盛り込まれた万博跡地開発の基本計画案と「いのち輝く未来社会のデザイン」の万博の理念に「どうつながるのか」と疑問を投げかけ、「白紙に戻すべきだ」と見直しを求める意見書を府・市に提出しています。

一方で松本氏は万博のレガシー(遺産)を伝える博物館をつくる構想を示しています。

サーキット? 博物館? 大阪府の吉村洋文知事は「(公募の参加企業が)切磋琢磨(せっさたくま)しながらより良い案が選定されればいいと思っている」と話しています。

府・市は25年3月末までに会場跡地の街づくりの方針となる「夢洲第2期区域マスタープラン」を策定します。万博跡地をどうするのか? 構想は割れています。

【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)