第59回日本レコード大賞が30日、東京・新国立劇場で発表され、女性アイドルグループの乃木坂46が、「インフルエンサー」で大賞を初受賞しました。11年8月に「AKB48の公式ライバル」として結成。大賞を競ったAKB48を制して、初の栄冠を手にしました。

 名実ともにアイドル界の頂点に立った乃木坂46ですが、課題がないわけではありません。1つは、「個々の知名度」だと感じています。

 デビューから5作連続でセンターを務めた生駒里奈(22)は一定の知名度を得ましたが、国民全員が知っているわけではありません。今年、ソロ写真集「パスポート」が大ヒットし、白石麻衣(25)はようやく全国区の知名度を獲得したように感じますが、それでもHKT48指原莉乃(25)やAKB48渡辺麻友(23)の一般知名度には劣る部分があると思います。

 もちろん、モデルとしても活躍し人気トップクラスの西野七瀬(23)や、多数のミュージカルで活躍中の生田絵梨花(20)、バラエティー番組で結果を残す秋元真夏(24)ら、乃木坂46のメンバーも個々で躍進し、知名度を伸ばしてはいます。ただ、前田敦子(26)大島優子(29)ら、AKB48の初代「神7(セブン)」の面々の、2010年から2011年ごろにかけての社会現象的な知名度と比べてしまえば、ちょっとかなわないのではないでしょうか。

 裏を返せば、乃木坂46はまだまだ発展途上ということです。てっぺんをとったように見える2017年ですが、伸びしろはまだまだあります。昨年9月に加入した3期生12人は粒ぞろいだと評判ですし、3期生以外でも寺田蘭世(19)鈴木絢音(18)ら、有望な10代メンバーがいます。

 乃木坂46は「AKB48のライバル」として11年8月に結成したグループ。現状、ライバルを超えたようにも見えますが、AKB48自体も世代交代などを迎え、変革期の真っ最中です。乃木坂46にとってこれからのライバルは、ノリにノッていた「11年8月当時のAKB48」なのかもしれません。