演歌歌手中村美律子(68)が2日、東京・台東区の、風鈴作り工房「篠原まるよし風鈴」で、新曲「弥太郎鴉」の発売記念イベントを行った。

 新曲タイトルの「鴉」を「ガラス」ともじり、夏の風物詩の風鈴作りに初チャレンジをした。

 窯の側で「メチャクチャ暑い」と言いながら製作。ガラスに息を吹き込むのに、ちょっとでも加減が強いと「バーン」と弾けてしまう。3回の失敗を重ねた後で4回目に成功。出来上がった風鈴にトンボと富士山の絵、そして「てっぺん」の文字を書いた。「トンボは前にしか進みません。私も一緒。富士山は日本一の山。てっぺんは、私の新曲にかける気持ちです」。

 新曲歌唱の際、股旅姿をした男の子4人が一緒に振りを披露した。「子供たちと一緒に紅白歌合戦に出たいですね。『おばちゃん、頑張るからね』と約束をしました」と、2010年(平22)以来のNHK紅白歌合戦出場へ意欲を隠さなかった。

 新曲はデビュー32年目の中村にとっては70枚目という節目のシングル曲で、初の股旅演歌だ。「ノリノリの曲です。この歌で年末まで頑張ります。てっぺんを取るぞ!」とあらためて気勢を上げた。

 昨年末に体調を崩し、潰瘍性大腸炎で35日間入院をしたが、現在はすっかり元気を取り戻した。「もう完璧。すっかり大丈夫です。私は夏生まれ(7月31日)だから暑さには強い。新曲で皆さんに元気とパワーを届けます」。目標に掲げている「120歳の現役歌手」を目指し、ひときわ暑い夏をノリノリの曲と一緒に乗り越えると誓った。