ドラマ「太陽にほえろ!」のボン刑事役で人気だった俳優宮内淳(みやうち・じゅん)さんが先月14日、直腸がんで亡くなった。70歳。6日、代表理事を務める「公益財団法人地球友の会」が発表した。先月17日に近親者のみで葬儀が執り行われた。

「地球友の会」の公式サイトには「直腸がんとの診断を受け入院加療しておりましたが、去る8月14日、70歳をもって家族に見守られ永眠いたしました」とのお知らせが掲載された。静かに見送ってほしいとの故人の強い遺志があったという。

さらに「明るく元気だった故人の姿を胸にそれぞれの思いを祈りとして捧げていただけましたならきっと届くと信じております。日頃から宮内は死ぬということはこの世でのお役目を終えて卒業し次のステージに行けるということでもあるのだからどうか悲しまないでほしいと語っておりました」と記された。

宮内さんは愛媛県生まれで、大学中退後、文学座演劇研究所に入所。75年、「太陽に-」で俳優デビューした。宮内さんが演じた田口刑事は大阪生まれのボンボンのため、ボンとニックネームが付けられ、明るく優しいキャラクターで人気になった。79年、事件関係者の女性をかばって被弾、ボスこと石原裕次郎さん演じる藤堂係長に電話連絡しながら亡くなる殉職シーンの熱演は当時、大きな話題になった。

また、大正製薬「リポビタンD」のCMには77~80年に出演。「ファイト一発!」シリーズの初代として、勝野洋とタッグを組み人気を博した。

芸能活動と並行し、環境問題、子供の教育に力を入れ、82年に影絵劇団を設立し、国内外を回った。