12月31日をもってグループでの活動に区切りをつける嵐について、ゆかりのある人々がメッセージをつづる連載「嵐を語ろう~Arashi talk~」。第2回は、吉永小百合(75)が、“息子”二宮和也(37)のさらなる可能性の大きさについて触れました。

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13日にTBSラジオで放送された「今晩は 吉永小百合です」で、私は15年の映画「母と暮せば」で息子を演じた二宮さんについて「和也さんとは、また、いつか、ぜひ共演したいなと思っています。もちろん、お母さん役で」と言いました。(共演するなら)やっぱり、お母さん役ですね。「母と暮せば」はいい子だったから、今度はちょっと、やんちゃというか、言うことを聞かないような子で、お母さんがてこずるのもいいかなぁと。

「和也さん」と呼ぶようになったのは…みんな「ニノ」と言っていらっしゃるのだけど、何かちょっと違うし。やっぱり息子だし、名前を呼びたいなと思って。二宮さんは、普段は「小百合さん」と言ってくださるから、うれしいですね。

これから、二宮さんは映画やテレビのドラマに、多く出ていかれると思います。この間も「浅田家!」を見ましたが、彼の表現力というのは、ちょっと他に類を見ない、すごいものがあると思います。

「母と暮せば」の時、私は二宮さんのことを「フェアリー」と言いました。柔らかい感じは今も全然、変わりませんが、18年の「検察側の罪人」は、フェアリーじゃないですよね。信じられないほどの早口で、法廷をしゃべりで独り占めにする。ちょっと練習しても、プロの俳優だってなかなか出来ないですよ。テクニックもすばらしいし、本当に、どんな役も出来ます。

私は今、122本目の映画「いのちの停車場」(成島出監督、来年5月21日公開)の撮影をしています。医師を演じていますが、二宮さんも18年のTBS系ドラマ「ブラックペアン」で医師を演じました。(撮影前に)メスの持ち方とか、聞いておけば良かったなと思いました。私は苦労して覚えたんですけど、二宮さんはパッと出来る人…やっぱり天才です。「いのちの停車場」も見て欲しい。絶対に見てくれますよ。

「母と暮せば」公開後も1年に何度か会っています。来年、何に出られるとは聞いていないんですが相当、忙しい、立て込んでいるというお話は伺いました。二宮さんが変わるとすると、これからじゃないですか? これからが、また楽しみだと思っているんです。

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◆吉永小百合(よしなが・さゆり、本名岡田小百合)。1945年(昭20)3月13日、東京都生まれ。57年のラジオドラマ「赤胴鈴之助」でデビュー。59年「朝を呼ぶ口笛」で映画デビュー。62年「キューポラのある街」でブルーリボン賞主演女優賞。

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