OSK日本歌劇団は2022年に創立100周年を迎える。1世紀の節目公演は劇団代名詞の「レビュー 春のおどり」で、来年2月に大阪松竹座からスタートし、3月に東京・新橋演舞場、7月に京都・南座で上演が決まった。

劇団トップスター楊琳(やん・りん)と、5年目期待の若手スター椿りょうが23日、大阪市北区の日刊スポーツ新聞社へ来社。コロナ禍でたまったパワーを100周年記念興行に「ぶつけます」と力強く宣言した。

経営難を乗り越え、たどり着いた100周年。07年入団、15年目のトップ楊は「100周年の年に在団できること、トップでいられることはすごい運命。先輩方から受け継いできた魂を感じながら、100年のその先へつなげられるように。100年はゴールではないし、次(の10年、20年…100年)へ続く1歩だと思って、臨みたい」。冷静に節目興行をとらえる。

まだ5年目、今作ポスターにも“最若手”で掲載されている椿は、舞台映えするルックス、ダンスが武器。「100周年のポスターに…。奇跡に感謝し、少しでも多くの方に、配信をきっかけにもしてもらえると思うので、OSKという劇団を知ってもらいたいです」と熱く語る。

コロナ禍にあって、舞台のライブ配信が根付いてきた。手軽に鑑賞できることはライブ配信の強みでもあり、コロナ禍と舞台の共存の上では欠かせないツールとなった。

コロナ禍で公演延期も経験し、トップ楊も「舞台に立てる喜びというのは、以前よりも増しています。たまったパワーをぶつけたい。配信だと『ちょっと見てみよう』って、気軽に見てもらえる。そこでOSKを知ってもらえれば、もっと可能性が広がる。未来は明るいと思っています」。コロナ禍を逆手にとって、好機ともとらえる。

今100周年公演は2部構成で、1部は日本舞踊家3人が共同で演出。2部はきらびやかなレビューを象徴する「INFINITY」。可能性は無限に広がる。楊は「舞台上で、予想を裏切る早がわりにも初挑戦します」と言い、新境地にも挑む。

「OSK日本歌劇団創立100周年記念公演 レビュー 春のおどり」は、来年2月5~20日に大阪松竹座、同3月25~27日に新橋演舞場で上演。同7月には京都・南座でも予定されている。