アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが28日、同賞を選考する新会員に監督や俳優ら397人を招待し、公式サイトで名前を発表した。

俳優部門では、今年のアカデミー賞で「コーダ あいのうた」で男性ろう者として初の助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーや「ウエスト・サイド・ストーリー」で助演女優賞に輝いたアリアナ・デボーズらが候補者入り。

また、国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」に主演した西島秀俊も招待されているほか、メガホンを取った濱口竜介監督も監督部門と脚本家部門の両方に招かれている。

音楽部門では、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」で歌曲賞を受賞した歌手ビリー・アイリッシュとフィニアス・オコネルも招待されている。招待状を受け取った候補者が、受諾すれば正式会員となる。

2015年に俳優部門の候補者20人全員が白人だったことなどで批判を浴びたアカデミーは、ここ数年間にわたって有色人種と女性の会員数を増やすなど多様性の拡大に取り組んできた。今年は女性が44%、民族、人種的マイノリティーが37%を占め、全体の半数が米国以外の53の国から選ばれているという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)