櫻坂46が9日、全国ツアーファイナルとなる東京ドーム2日目公演を開催し、キャプテン菅井友香(26)が卒業した。

欅坂46時代から7年間献身的にグループを支え続けた功労者。最後までメンバーやファンから愛され、笑顔と涙で次のステージへ送り出された。

開演前のアナウンスで、菅井が「みんなのことが大好きです。100万馬力でがんばりき!」と呼び掛け、乗馬が得意で馬好きにちなんだ必殺フレーズ「がんばりき」でアピールした。2曲目の「BAN」では、センターに立つ後輩の森田ひかる(21)が、両手を顔の横に掲げる「がんばりき」ポーズで呼応した。2日間で計8万人を動員したファンを魅了した。

15年8月加入の一期生で、17年1月にキャプテンに就任。20年10月のグループ改名以降も一貫してメンバーを代表して発言し、矢面に立ってきた。この日のダブルアンコールの卒業セレモニーでは、ドレス姿で登場。「すごく複雑でアンバランスな部分もあるグループをまとめることは、難しかったです。ふがいなさを感じることもありました」と振り返った。

さらに「そんな時に応援してくださる皆さんがいてくれたことが、本当に心の救いでした。応援のメッセージを送ってくださったり、ライブや舞台に足を運んでくださって、まだまだ未熟な自分を受け入れて期待してくださることが本当にうれしかったです」と感謝した。スタッフや関係者、メンバー、家族にも感謝を伝えた。

そして「大好きな欅坂46も、大好きな櫻坂46も、それぞれにしかない楽曲、グループ、メンバーの魅力がたくさんあります」と切り出した。「どっちがいい悪いとかではなく、それぞれを尊重しながら、魅力を受け入れて、どっちも愛していただけたらうれしいなと思っています」と呼び掛け、大きな拍手を浴びた。

卒業後も芸能活動を続ける。「楽しかったこと、苦しかったこと、全て抱き締めて前に歩んでいきたい」と誓った。全メンバーから愛のあるメッセージを贈られ、抱き合って笑顔をはじけさせた。ラスト参加曲「その日まで」も全員で歌った。パフォーマンス後、ステージ上で笑顔で客席を振り返り、深くお辞儀した。「がんばりき」ポーズも決め、7年間のアイドル活動を締めくくった。

菅井がステージから去った後残ったメンバーは横一列になり、後任の新キャプテン、二期生の松田里奈(23)があいさつした。「キャプテンの菅井友香さんが卒業して、グループにとってとても大きな出来事だと思います」とした上で、「でも、このメンバーとなら、どんな困難も乗り越えられると思うし、どんな道も進んでいけると思います」と言い切った。

さらに「またこのステージに立てるように、手を取り合って切磋琢磨(せっさたくま)していきたいです」と誓い、「これからも櫻坂46は坂を上り続けていくので、Buddies(ファンの総称)の皆さんに一緒に歩んでいきたい、と思っていただけるようなグループになります。どうか櫻坂の応援、よろしくお願いいたします!」と呼び掛け、全員で頭を下げた。【横山慧】

◆菅井友香(すがい・ゆうか)1995年(平7)11月29日、東京都生まれ。愛称「ゆっかー」「菅井様」「ゆかのすけ」。小5乗馬を始めたお嬢さま。20年1月の舞台「飛龍伝2020」主演。今年2月ミュージカル「カーテンズ」出演。165センチ。血液型AB。

 

この日のセットリストは以下の通り。

1、条件反射で泣けて来る

2、BAN

3、Dead end

4、断絶

5、流れ弾

6、タイムマシーンでYeah!

7、One-way stairs

8、ずっと 春だったらなあ

9、制服の人魚

10、五月雨よ

11、なぜ 恋をして来なかったんだろう?

12、Nobody’s fault

13、I’m in

14、Buddies

15、車間距離

16、恋が絶滅する日

17、摩擦係数

18、不協和音

19、砂塵

20、その日まで

【卒業スピーチ全文】櫻坂支えた菅井友香「キャプテンに任命して頂いたことは人生の転機だった」