元SKE48で女優の惣田紗莉渚(32)が上演中の舞台「星の流れに」(11月24日まで、東京・赤坂レッドシアター)で初の単独主演を務めている。映画「パッチギ!」や「フラガール」などの脚本で知られる羽原大介氏(60)率いる羽原組の制作で、戦後の生活に困窮し、主に在日米軍らを相手とした“パンパン”と呼ばれる娼婦にスポットを当てた物語。このほど取材に応じ、作品への思いやグループ卒業後の活動について語った。
惣田は「戦争のあとに強く生きた女性たちの作品です。見た方に『明日も頑張ろう』と前向きな気持ちになってもらえるように稽古から熱い思いでみんなで作ってきました」と話した。羽原氏作品には21年の舞台「未来記の番人」や昨年の「カルメン故郷に帰る」に出演しており、「稽古場から本番までとてもエネルギッシュに取り組んでいたことが好印象だった」(羽原氏)とオファーを受けた。
初の主演抜てきに惣田は「うれしかったですね」と喜び「私、戦争を題材とした作品に出ることが多いんですよ。太平洋戦争だけでも舞台は4度目です。昭和顔だねと言われることも多いんですけど(笑い)、自分が体験していない戦時中の作品を演じることは大変でもあり、面白い部分だとも感じていて、当時のことを書いた本を読んだり、資料館に行って調べたりもしながら毎回臨んでいます」と力を込めた。
初めての娼婦役については「考えさせられました。当時はみんなやりたくてやっていたというよりは、生きるためにその仕事をしていて。私にとっても挑戦だなと感じながら取り組ませていただきました」と語った。「普通の幸せを手に入れるため、普通に生きるために頑張った女性たちの姿が描かれているので。今と変わらない仲間や家族への愛が感じられる、笑って泣けるすてきな作品です。ハンカチなしでは見られませんよ」。
SKE48を卒業して約4年が経った。「大好き」という舞台を中心に活躍しており、その面白さについては「お客さんが入って完成する部分があると言いますか、舞台って稽古場でも全然違うんですよね。みんなで支え合って、お客さんにどうやって良いと思ってもらえるのかを考えながら作っています」と話す。来年もすでに戦時中を題材とした作品への出演が決まっているといい「グループを卒業して不安もありましたが、変わらず応援してくださる方がいるおかげでやれているなと日々感じられています」と感謝した。
戦後80年の節目として取り組まれた今作。羽原氏は惣田について「おそらく今後もあまり演じる機会のない役だと思いますが、体当たりで演じてくださっています。戦後の何もないところから頑張った女性たちを感じてもらえると思いますし、ぜひ見た方に元気も与えたい」と意気込む。シリアスな作品と思われがちだが、昭和歌謡を披露するダンスシーンなどもあり「そういった意味でも楽しんでいただけると思います」と呼びかけた。【松尾幸之介】



