2月中旬、乃木坂46黒見明香(22)にインタビューをする機会に恵まれた。アイドル界きっての野球マニアに、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の展望を聞いた。かねて野球の選手データやエピソードを書き記した「黒見ノート」というものが存在することは知っていたが、いざ現物を見せてもらうと、ぎっしりと詰まった情報量、その内容にただただ圧倒されるものであった。

「黒見ノート」は約3年強で14冊目に突入した。その内訳は、「NPB、侍ジャパン、MLB、プロスピAです」。度々オフラインのイベントに出演しているスマートフォンゲーム「プロ野球スピリッツA」(通称プロスピ)も含め、大きく4ジャンルに分けられるという。プロスピが入っている点に非常にらしさを感じるところだ。

各選手のページに成績などデータに加え、趣味、好きな食べ物やアニメなどの細かい情報、選手によっては実家が○○屋さんである、幼少期はこのように過ごしていた、という点まで網羅。もはやこれが選手名鑑で良いのではないか、と思わされる程である。

余談ではあるが、記者も大の野球好きだ。15年以上特定のチームを応援しており、弱小校ではあったが野球経験もある。しかし、記者が持っているのは成績やプレースタイルなど、野球という競技にベクトルが向いた情報が主。黒見が持っている情報は、誰もが野球や選手に親しみを持つきっかけになり得る、ベクトルが外に向いたものが非常に多い。例えば「山本由伸投手(ドジャース)は、疲労回復のためにコラーゲンを摂る。メニューの中ではなまこの酢みそが好き」、「曽谷龍平投手(オリックス)はサウナが好きで、コンディションを整えている。(WBCに選出されて)アメリカの球場ではどんな調整をするのかも楽しみです」などだ。

黒見はその強い野球愛から、野球に関連した企画や番組に出演することも多い。「そういったお仕事の時は、実況でも解説でもなくて、ゲストという立ち位置が多いです。野球ファンの一員として出演させていただくので、皆さんに何を届けたら良いのかなと考えています」という。自身に求められている役割も頭に置いた上で、日々、大好きな野球の情報を集め続けている。

WBCの見どころの1つには「かつての福留(孝介)選手、イチロー選手でもあったことなんですけど、なかなか実力が出せていない選手がいる時に、一振りがきっかけで復活していく、みたいなストーリーが好きです」と挙げた。

23年の前回大会を振り返ると、22年に56本塁打を記録し大会でも主砲になると思われた村上宗隆内野手(当時ヤクルト)が大苦戦。会心の一本が全く出ない中で、準決勝のメキシコ戦で逆転サヨナラ打を放ったのはとても印象深い。

もちろん全選手が絶好調であることが望ましいが、そうともいかないのがスポーツの世界。この記事を書いた時点では、近藤健介外野手(ソフトバンク)がどうも苦戦しているようだ。黒見の言葉を借りるなら「復活していく」ルートをたどることができるのか、期待しながら見守りたい。【寺本吏輝】