今季限りでヤクルトを退団した大引啓次内野手(35)が、29日までに現役引退を決断した。「プロ13年は夢のような時間だった。3球団で多くの指導者やスタッフ、チームメートと出会えたことは自分の財産」と振り返った。

9月に球団から来季の戦力構想外を通告されたが、現役続行を視野に引退セレモニーを辞退していた。NPBでのプレーを最優先に考えていたがオファーがなく、年末を迎えるタイミングで決断した。12月には学生野球資格回復研修を受けており、高校、大学などを含めアマチュア野球の指導にも興味を持っている。今後については未定だが「野球界に恩返しできるよう、一から勉強したい」と話した。

◆大引啓次(おおびき・けいじ)1984年(昭59)6月29日、大阪市生まれ。浪速では01年センバツ8強。法大を経て、06年大学生・社会人ドラフト3巡目でオリックス入団。13年1月に糸井、八木とのトレードで木佐貫、赤田とともに日本ハム移籍。14年オフにFAでヤクルト移籍。15年に全球団本塁打、今年8月に通算1000安打を達成した。今季推定年俸3600万円。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。