DeNA石田健大投手(29)が、7回4安打2失点の好投で、19年8月17日広島戦以来956日ぶりの先発勝利を挙げた。テンポ良くボールを投げ込み、無四球で中日打線を料理。打席では中前適時打を放ち、“二刀流”でチームの連勝に貢献した。昨季途中に中継ぎから先発に転向。17、18年に2年連続で開幕投手を務めた男が、真っさらなマウンドで輝きを放った。

【スコア】プロ野球スコア速報>>

石田はベンチで戦況を見守りながら、昨季途中まで同じ持ち場を守った仲間を信じた。「頼れる方ばかりなので、絶対大丈夫という気持ちを持って」。8回に1点差に迫られたが、9回を山崎が無失点で締め、自身956日ぶりの先発勝利が決まった。「素直にうれしいですし、久々にこの勝った時の雰囲気を味わえた」とかみしめた。

テンポ良く投げ込み、ストライクゾーン内で大胆に攻めた。140キロ序盤の直球、変化球を有効に織り交ぜながら、無四球と制球が安定。「真っすぐが速いのは魅力ですけど、スピードだけじゃないってのは見せられた」。球持ちが良く、ボールにキレがある分、スピード表示以上に打者を押し込み、7回4安打2失点と快投した。

昨年から挑戦し、キャンプから精度を高めた新球のカットボールも効果を発揮した。直球との球速差が5~10キロほどで打者の手元で微妙に動き、芯を外した。昨季途中に中継ぎから先発に転向し、2軍落ちも経験。「情けない時間に帰ってる自分と向き合うのもすごくつらかった」と昼すぎや夕方に自宅に帰る日々を糧とし、再びスポットライトを浴びた。【久保賢吾】

DeNAニュース一覧はコチラ>>

▽DeNA三浦監督(956日ぶり先発勝利の石田について)「カットボールもそうだし、真っすぐも非常に走りが良かったので、キレが出ていたなと。両コーナー、緩急をうまく使いながら、バッテリーで攻めた」