力士が寝坊して取組に遅れ、不戦敗になるという珍事があった。

西幕下24枚目の丹治(19=荒汐)は、東幕下千代虎(22=九重)との取組があったものの不在。千代虎の不戦勝となった。

この時、師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)はNHKの大相撲中継で幕下の解説を務めていた。放送中は事情が分からず、出番の後に本人と電話で連絡を取った。「寝坊でした。審判部に謝りに行きました」と明かした。「疲れて寝てしまったのでは?」との問いには「疲れてはいない」と答えた。心配されていた事故などではなかったものの、まさかの失態となってしまった。

若者頭の虎伏山は「花の海が『僕の前の人がいませんよ』というので、すぐ探しにいった。手分けして支度部屋で『荒汐部屋の丹治いるか~』と聞いてもいないからシーンとするだけ。休場の届けも出ていなかった。だから急きょ、不戦勝の幕を呼び出しさんに出してもらいました」と事情を説明した。

遅れて国技館入りした丹治は「遅れてしまいました」と言葉少な。丹治によれば取組の時間は、まだ荒汐部屋にいた。肩を落としつつも、若隆景の付け人の仕事をこなしていった。

序ノ口など午前中の取組に寝坊で遅刻するケースはあるものの、午後に取組がある幕下の寝坊は珍しい。「前代未聞でしょう」と指摘する世話人もいた。

丹治は17歳で幕下に昇進した有望株。今場所はこれで1勝2敗。残念なかたちで黒星が先行してしまった。

「寝てる場合じゃない」丹治の寝坊不戦敗に、高田川審判部長>>